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緑内障の早期発見と治療の重要性【最新レーザー治療や手術法も紹介】

今回は緑内障についてお話します。

緑内障は、現在日本の中途失明の原因疾患の第一位です。

ただ早期発見して、継続的に適切な治療をうけることで、80~90%の方は長生きしている間、視機能が維持できるといわれています。

世界緑内障週間 ライトアップ in グリーン運動

2025年3月9日(日)から15日(土)は世界緑内障週間となっていて、日本緑内障学会が主催、日本眼科学会、日本眼科医会が後援して、日本中のいくつもの眼科関連施設やランドマークなどが緑色のライトアップをして、緑内障に関する啓もう活動を行っており、みやもと眼科クリニックも毎年参加しています。

せっかくですから今回緑内障について少し勉強してみましょう。

 

緑内障の発見はきっかけがないとむずかしい

初期~中期の緑内障は自覚しないことが多く、進行してからみつかった場合には、十分な視機能維持が難しくなります。

40歳以上の20人に一人は緑内障といわれていますので、40歳をすぎたら会社などの人間ドック、あるいは自発的に眼の定期健診を眼科で受けることがよいと思います。

緑内障の治療は

まずは初期治療時の眼圧をさげるように点眼をはじめていきます。

病状に応じて各患者さんの目標眼圧を設定しますが、効果が不十分であれば、2剤、3剤と本数が増えることになります。

ただ点眼の種類が多くなると逆にアレルギーや点眼毒性による合併症がでることもあり、必要に応じて、レーザー治療、手術治療が必要になることがあります。

手術治療はみんな先延ばしにしたいところですが、適切な時期に効果的な方法を選択することが、目の健康寿命を長期にわたって維持するために必要です。

緑内障のレーザー治療、手術治療のいろいろ

レーザー治療、手術治療は、緑内障の初期、中期、後期、末期といった病期に合わせて行われます。

緑内障の発見当初、あるいは初期緑内障の段階であれば、2,3年後の眼圧管理、必要な点眼本数を楽にするようなSLT(選択的レーザー線維柱帯形成術)が併用されます。

当院でも本年から導入し、特に若い方や進行予防に関する気持ちをしっかりもっている方に勧めています。

手術治療としては、白内障と同時に行い、将来の緑内障管理を楽にすることを目標にしたiSTENT®、進行期にしっかりと眼圧をさげたいエクスプレス®などのデバイスをもちいた手術治療は従来より積極的に行っています。

さらに今月当院ではプリザーフロ®、アーメドバルブ®という新しいデバイスを用いた手術治療のできる施設として認定をうけ、施設基準をクリアしました。

プリザーフロ®は従来のエクスプレス®より大幅に侵襲が少なく、手術時間、術後管理も煩雑でないものと位置づけられていますし、アーメドバルブ®は従来の手術治療に抵抗性の難治なものに行う手術であるといえます。

多くの選択肢の中で、各個人の病状、ご意向に沿った形の手術治療の提案ができると思います。